ミドルキャリアをゆるやかに歩く

Rotterdam School of Management留学

オランダMBA留学、欧州生活、その他

FT Global MBA Ranking 2024のアンケートとMBA Rankingのメソドロジーの話

やはりブログとか放置気味。

 

Financial Timesが公表しているGlobal MBAランキングのアンケートが2023年9月に私の所にも来ました。2021年3月卒業なので、3年後の状況確認。

給料とか今の状況は回答できるけど、生活費とか全然覚えていないけどなんとなく回答。授業の評価しろと言われても覚えているわけないし思い出補正で高くなるよね。

ということで一通り回答するのに約20分。案内メールでもそのくらいかかると書いてありました。

結果は2024年2月に公表されるので、ランキングがどうなっているか楽しみにしておきます。高くても低くても実質的に特に意味はないけど、LinkedInで過去の卒業生がごちゃごちゃコメントしています。昔は良かった、って。

 

そういえばRSMの統計学の授業でもMBAランキングのメソドロジーを分析しましょう、というものがあったので、ここでFT MBAランキング2023の評価方法の主な項目を簡単に紹介。KPMGがチェックしているらしい。

 

〇給与と給与増加率:32%

重要性は低下したが、依然として最も重要 (2022: 40%)なのはわかりやすいし妥当。32%でいいのかはわからない。

 

〇FT Reserch Rank :10%

Financial Timesの専門家が50の学術・実務誌の論文掲載件数に基づいて決定。

 

Value for Money:5%

授業料、期間、MBA後の収入等。コスパ

 

〇International Mobility:5%

卒業生の国籍、及び卒業前・卒業時・現在の勤務地。

 

〇言語:除外

卒業時に英語以外の言語を話せるかどうかが除外された。そもそも英語圏MBAだと…とか英語圏じゃなくても1年だと…とかどうなっていたのか。

 

ということで詳細はこちら。

www.ft.com

 

ランキングを上げたかったらIT、戦略コンサル、投資銀行やPE、製薬、エネルギー、あたりの給与高いところに入れる人を養成するのが良いですね。

 

 

 

欧州は祝日が少ない話

日本とのやり取りも多いですが、日本は祝日が多い。

2022年は16日もある。しかも火曜と木曜が多く、月曜や金曜をつなげて休みにしがち(太字)。ゴールデンウィークとかいいですね(職業柄休みがないことも多かったけど)。

日本の祝日 (2022年)

1    元日:1月1日(土)
2    成人の日:1月10日(月)
3    建国記念の日:2月11(金)
4    天皇誕生日:2月23日(水)
5    春分の日:3月21日(月)
6    昭和の日:4月29日(金)
7    憲法記念日:5月3日(火)
8    みどりの日:5月4日(水)
9    こどもの日:5月5日(木)
10    海の日:7月18日(月)
11    山の日:8月11日(木)
12    敬老の日:9月19日(月)
13    秋分の日:9月23日(金)
14    スポーツの日:10月10日(月)
15    文化の日:11月3日(木)
16    勤労感謝の日:11月23日(水)

これに対してイギリスは11日、あると思ったら新年は土曜なので振替休日(赤字)、クリスマスは日曜日なので振替休日(緑字)、プラチナム・ジュビリーは2022年にしかないエリザベス女王の在位70周年(太字)。

因みにエリザベス女王は1952年2月6日に25歳で即位して以来、英国の君主としては初めて在位70年のプラチナ・ジュビリーを迎えることになるらしい。すごい。祝日を増やしてくれて感謝します陛下。

なので2022年は実質9日、例年8日のバンクホリデー(=祝日)。

因みに母の日はイギリスでは3月~4月。今年は3月27日。日本では5月の第二日曜日なので気を付けましょう。

イギリスの祝日(2022年)

1    New Year's Day    新年:1月1日()
2    Substitution(New Year's Day)    振替休日(新年):1月3日(月)
3    Good Friday    聖金曜日:4月15日(金)
4    Easter Monday    復活祭月曜日:4月18日(月)
5    Early May Bank Holiday    アーリー・メイ・バンク・ホリデー:5月2日(月)
6    Spring Bank Holiday    スプリング・バンク・ホリデー:6月2日(木)
7    Platinum Jubilee Bank Holiday    プラチナム・ジュビリー・バンク・ホリデー:6月3日(金)
8    Summer Bank Holiday    サマー・バンク・ホリデー:8月29日(月)
9    Christmas Day    クリスマス:12月25日()
10    Boxing Day    ボクシング・デー:12月26日(月)
11    Substitution(Christmas Day)    振替休日(クリスマス):12月27日(火)

 

オランダも同じで祝日は年間8日と少ない。Goedevrijdagはキリストの受難と死を記念、イースターカトリックな祝日が多い(ヨーロッパの祝日ってそういうもん?)。

Koningsdagはみんなでオレンジの服を着たりオレンジのものを身につけたりしてアムステルダムの河とかで船に乗ったりしてパーティをする日。オランダ各地から人が集まってくるのでめちゃくちゃ電車が混む。

祝日が水曜とか木曜とかだったりするので、繋げて連休パターンもあるか(太字)。母の日は日本と同じ。

オランダの祝日(2022年)

1    Nieuwjaarsdag    新年:1月1日(土)
2    Goede Vrijdag    聖金曜日:4月15日(金)
3    Pasen    復活祭:4月17~18日(日)
4    Koningsdag    国王誕生日:4月27日()
5    Bevrijdingsdag    解放記念日:5月5日()
6    Hemelvaartsdag    キリスト昇天祭:5月26日()
7    Pinksteren    聖霊降臨祭:6月5~6日(日)
8    Kerstmis    クリスマス:12月25~26日(月)

 

日本で働いていたときは何となく、ヨーロッパとかめっちゃ休んでるじゃんとかあんま働いてないじゃんという印象があったけど、欧州に来てみるとむしろ休みが少ない。夏休みのVacationはとれるけど、日本の会社も夏休みあるのとそんなに変わらない。

中国人とか中華系東南アジアの旧正月(1月下旬~2月初旬)とか、インド人のディワーリー(Diwali、10-11月頃)とかそれぞれの文化で休みあるけど。

 

一応祝日はジェトロHPから引用したつもりですが、100%あっているかはわからないので、ヨーロッパ祝日全然ないじゃん、とわかればいいかなと。

欧州勤務2年目が終わった話

一度もブログを書かないまま2021年が終わってしまったけど、欧州勤務2年目の振り返り。

 

まず仕事関係。

とりあえず投資実績が作れました。欧州は全体的に規制が緩んでいたとはいえ、やはりコロナの影響で投資先やアドバイザーの弁護士等と直接面談する機会はほとんどないまま案件がクロージング。欧州2年目にしてなんとか実績ができたのは良かった。

テレワークにも慣れ、個人的にはオフィスに行かなくても済む方が色々楽だなと思っている所。かからないで済むならコロナにもかかりたくないし。全体的に今の仕事に慣れてきた感はありますが、慣れすぎず今年も実績作れればと思います。

 

業務関係ないけど、キャリア関係。

FMVA (Certified Financial Modeling & Valuation Analyst)を修了。財務諸表やValuation、投資家や投資銀行のプレゼン作成、投資タイプや業界別(ベンチャー投資、LBOM&A、鉱業、不動産、再生可能エネルギー、プロジェクトファイナンス、等)の財務モデルの基礎が学習できます。既に知っていたり実務で使ったことある内容も多かったですが、財務モデルに関与することも多いということで何か形にも残るもので勉強してみました。全編英語だしちょうどよい。これは日本語で内容まとめたらもっと使えるかなとか思ったりしていますが、いつになるかは不明。

corporatefinanceinstitute.com

 

生活関係。

ロンドンでゴルフコースデビュー。車で30分程度のエリアにゴルフコースがいくつかありますがようやく。練習もしていないので当然うまくはならず。ずっと自己流なのでそろそろレッスン行った方がいいとは思いつつ、優先度は低い。レッスン行くなら早い方が良いけど。

海外旅行にも行けました。出国前後でコロナの検査(PCRテストとか)が必要になったり入国前の書類作成が必要だったり、手間とお金が少しかかりますが、隔離がない国を選んで。

 

その他、オランダMBAの留学相談だったりISA口座 (日本のNISAみたいなもん。日本版ISA=NISA)を開設してみたりと色々していた気はします。あまり何もしてない。

 

2022年は何しようか、考えても日々忙しくて気づいたらまた年末か、とか思いつつ1月も中旬になってしまいました。色々忘れちゃうんで、記録のためにももう少し何か書き残せたら。自分が文章書く能力は低いのはわかってるんで、いつかちゃんとした何かを書く時が来た時のために、もう少し日本語を書く練習をしとておこうと思います。

欧州勤務1年目が終わる話

なかなか長かった2020年ももう終わるということで、1年間をざっくり振り返り。

コロナ、イギリス、ロックダウン、がすべて。

 

2020年1月にロンドンで働き始め、最初は新しい会社での業務、家探し、ビザ関係などでバタバタ。

2月頃には何とか生活できるようになって仕事も徐々に慣れ始めたところ。中国や日本含むアジアでコロナウイルスが流行り始めているらしい、と半ば対岸の火事のような感じの一方で、出張はEU内であってもすべてキャンセル。ダイヤモンドプリンセス号とかもこの辺。まだ対面で開催されていたセミナーでも日本や中国のビジネスの話になると、講師がわざと咳込んで笑う、みたいな雰囲気も。

3月下旬にはイギリスもロックダウンに。スーパーしか営業していないし、トイレットペーパーやパスタ等品切れになっているし、町は混乱している感じ。この頃からStay-at-homeと言われはじめ。Boris Johnson首相とMatt Hancock英国保健省の大臣がCOVID-19に感染。

3月のロックダウンから10月初旬までの半年以上は完全にWork From Home。ロンドンにいるけどロンドンらしいこと、イギリスや欧州の観光等も一切せずに自宅近辺をうろうろ。

5月から夏にかけて徐々に緩められたイギリスのロックダウン。レストランやパブもオープンして複数人(少人数)では食事もとれるように。またイギリスではCOVID Alert Levelsが導入され、5段階でコロナ流行状況と行動制限を区分。いつの間にかこの区分は使われなくなっていた。自宅にモニターも購入。仕事の方は週1程度で出社開始。オンラインでのミーティングにも慣れ、一度も顔を合わせていなくても投資案件のプロセスも進むもんなんだと感じる。

一次緩んでいたコロナ関連の制限も、10月になると感染者数の増加に伴って厳しくなり。3段階のTierシステムだったはずが、11月初旬に発表されたのはTier 4への移行と実質的なロックダウン。Non-essentialな小売業(レストランとか)は営業禁止(持ち帰りや宅配は可)。またWork From Homeに戻ったけど、個人的には特に不自由は感じず。

12月になるとワクチン承認と接種開始。自分のステータスからいつ頃ワクチン打てるのか判定したところ、2021年9-11月らしい。これより遅れることはあっても早まることはないんじゃないかと思う。Brexitも合意したようですが、ちゃんと理解しないといけない。欧州の会社らしく、クリスマス週からはほぼ完全に休み。自分だけで進められることも少ないし。

 

とすべてコロナ関連。どこにも出かけず、自宅とスーパーしか滞在していないので特記事項もなし。

そんな中、個人的に思っていることは以下2点。

1) 家の中土足、マスクしない、隙あらば海外旅行に行く欧州の人たちの感染拡大が止まらないのは当然。欧州の人全員がそういう訳じゃないし、科学的にどの行動がどれくらい影響あるかは知らないにしても意識低い。

2) Work From Homeは今のところ問題は感じていない。直接会わないと~という人もいるかもしれないけど、今の状況では人と対面で合うこと自体がリスクと認識される場合もあると思う。投資に関しては、何度も同じ相手と取引を繰り返すわけではなく、一度に生じる金額も大きくもなるし直接会ってみないとわからないこともあるとは思うけど。対面しない、または最小限の面談やサイトビジットで意思決定できるようになっていく必要があるかなと。

 

いずれもウィズコロナとかアフターコロナとか言ってるんだから対応しなくてはいけない話。コロナ前(=オフィス出社、出張、会議、紙の書類、等)に戻る、いつ頃戻る、いや戻らない、とか話もあるけど、そもそも戻さなくても話が進むなら戻す必要もない。

ワクチンが全員に行き渡ったらコロナ前に戻るか、というと、それでも戻さなくてもなんとかなるのであれば戻さないほうが良いんじゃないかと。今のほうが金銭的にも時間的にもコストがかからないし。この働き方や生活にあった形に会社や社会インフラが変わっていく方が良いと思う。

 

という、イギリスのやたら高い保育料 (=金銭面)と、駅近でもなく利便性は高くない立地 (=時間面)を中心に考えた意見でした。

AmazonのMBA採用の話②

Amazonの募集ポジションはMBA採用職種もロケーションも選択肢がとても多いので、僕のRSMのクラスメートたちも何人も採用されています。基本的にみんな欧州に留まりたいと考えているので、主な勤務地はルクセンブルクかロンドン、母国語がスペイン語だとスペイン、ドイツ語ならドイツというパターンもあります。

 

前回はAmazonのPathway Operation Managerの話を書きましたが、今回はEU MBA Launch Full-Time Opportunitiesの話。こちらもいわゆるMBA採用で、AmazonEUでのシニアマネジメントを目指すFast trackなプログラムとなっています。

職種は当然ですが異なっており、ざっくりと以下の感じ。どちらかというとミドル/バックオフィスのイメージです。

Pathway Operation Manager:倉庫の現場のオペレーション、ロジスティクスサプライチェーンマネジメント

EU MBA Launch Full-Time Opportunities :Amazonのプロダクト別(Amazon Web ServiceやAmazon AlexaKindle等)の、マーケティング、IT、ファイナンス等の部門

 

採用プロセス

プロセスは、①書類選考→②Webでの適性検査→③面接(複数回)、でしたが、僕は②Webでの適性検査で落ちました。落ちた理由は明かされないのでわかりませんが、一番大きな理由はファイナンス部門での採用がなかったことだと思ってます(後述)。

 

①書類選考

Pathway Operation Managerと同じ感じですが、CVを提出して次のプロセスに進むか連絡が来ます。ただここで落ちた人は聞いたことがないので、おそらく次のWebでの適性検査までは全員進み、書類と合わせて選好されるのが実質的な1次選考なのだと思ってます。

 

②Webでの適性検査

適性検査は、SPIみたいな論理的思考力、数的処理能力、言語能力を問うようなテストとシミュレーション形式の2部構成。

テストのほうは言語が選択でき、日本語でも受験できたので日本語で受験。これが合否に影響あったのかわかりませんが、思考力とかを測るために第2言語で受けさせる必要はないと思ってます。言語含めた対応力もみるためにシミュレーション形式のプロセスや面接があるんでしょうし。(MBA受験のGMATも同じ気がしてます…母国語でよくない?)

シミュレーションは、最初にどんなプロダクトや業界に興味があって、どんな職種に就こうと思っているか、などの質問をされました。その後、あなたはAmazon Web Serviceのチームリーダーで、こういうシチュエーションでこんな問題を抱えており、上司と部下とクライアントはこういっているが、どの選択肢をとるのが良いか、というシミュレーションをやる形です。大体1時間くらいで終わり、最後に興味のあるプロダクトと職種を選ぶ形でした。正しい答えなどない(よっぽど倫理的におかしいとかじゃない限り)と思います。僕にとっての問題は最後のアンケートの方で、そこまで進んだ段階でファイナンス部門の募集がないことがわかりました。マーケティングとかITとか僕のバックグラウンド関係ないけどファイナンス部門ならAmazon的にも興味持ってくれるんじゃないかと思って受けていました。しかし最後までやってみてから、「今年のEU Launch Full-timeプログラムでファイナンス部門の募集はありません」との表示。じゃあ始めから引っかかる可能性ないだろうし応募しなくてよかったじゃん…と思いつつ、そっとITとマーケティングの両方にチェックをつけて回答を提出しました。

→ここで僕の採用プロセスは終了。

 

③面接

ここでも何名か採用されたので、その話。面接は対面式かオンラインで複数回 (聞いた話だと面接2回×2日、Pathwayと同じですかね)あったようです。

 

総括

採用対象はPathwayプログラムより幅広く、Amazonの特定のプロダクトに関連のある経験を持っている人、募集職種に関連する経験のある人、といずれかには多くの人が該当すると思います。

採用された人を見て思ったのは、なんだかんだ若い人の方が採用されやすいということ。MBA採用なので経験者採用ではあるものの、結局30代の人よりも20代中-後半が採用されているように思いました。平均勤続年数も短いし、長期的に色々経験したうえでAmazonのマネジメントになってもらいたいと考えたら、若いほうが良いのはそりゃそうかとも思います (もちろん年齢で採用可否を判断しない、ということは謳っていたはずですが)。

このプログラムで採用された中国人の友人はコロナ禍で基本在宅勤務のなか、対面で1on1のミーティングに呼ばれ、「この1週間は何をしたんだ」「お前の付加価値は何だ」というようなことを問われているようです。業務時間自体は早朝から深夜まで、という感じではなさそうですが、なかなかIntenseのようなので行かなくてよかったです。(適性検査ではここまでは読み取れないので落ちた理由はこのメンタルではない)

個人的にはAmazonに行くのも結局コンサルに行くのと同じような感じがしています。上司となるMBA採用者もコンサル上がりだったりしますし。Ex-Amazonとか言って転職時の付加価値も上がる(のか知らんけど)みたいです。

 

AmazonのMBA採用の話

簡単にロンドンの現状から。

11月からロンドンは2回目のロックダウンに入りました。今回の期間は約1か月とのことです。

春のロックダウン時とは異なり、学校や幼稚園/保育園等は開いているし、スーパーもほぼ普通に開いています。マスク着用が義務となっているくらいで、前回のような入場者数制限はなさそうです(厳密にはあるのかもしれないですが、少なくとも入り口に担当者が待機して常に入場者数を数えて区切る、ようなことはない)。

そんな感じでほぼ100%WFH (Work From Home: テレワーク)しています。

 

 

今回は備忘も兼ねて、2019年に受けたAmazonMBA採用プログラムについて。結果は最終面接で落ちました。

受けたのはEU域内のAmazon Pathway Programで、RSM (Rotterdam School of Management)にAmazonから採用しに来ていました。RSMの卒業生で現在もこのプログラムで働いている何名かが説明会を開催し、希望者だけ応募、という形。RSMの枠があるというわけではなく、良い人がいれば何人も採用するし、そうでなければ誰も取らない、というスタンスだったようです。

 

概要

Amazon Pathway Managerの概要は以下の通り(現在も同じかは不明)。

対象:MBAまたはPhD

キャリア:5年間でAmazonのFulfillment centre (=Amazonの物流拠点、倉庫)のArea Manager → Operation manager → Senior manager → General managerを目指すFast trackプログラム。

ロケーション:使用言語により、ドイツ、チェコポーランド、イギリス、スペインなど。英語しか話せない人はイギリスのみ。

 

採用プロセス

①書類選考:

CV + Motivation letterの頻出リクルーティング書類セットを提出。ここで20人くらいに絞り込み。何人応募したかは不明。その後、書類通過者のみを集め、RSMのキャリアセンター主催のAmazon採用面接対策が数回開催。

 

②一次面接:

書類通過者が実際に各国でAmazon Pathway Managerとして働いている人とインタビュー。面接担当者は4名いるが、そのうち半分の2名と面接あり。1 on 1の面接が2回。これを通過したのが大体半分の10人くらい。1回30分程度。

 

③最終面接:

面接担当者は一次面接でインタビューしていない二人。この日も1 on 1が2回。1回45分程度の面接。最終的に僕の代からはたぶん4名採用。僕はここで落ちました。

 

 

対策

結局採用されなかった僕の対策なので、不十分だったとは思います。参考まで。

①書類選考:

Amazon向けに特別な対策はしてないのでわかりません。JD (Job Description)を読み込み、求める人物やスキルに合わせてCVの内容を微調整。Motivation letterも同様です。過去の経験を広く深く掘り下げるような作業は年間通じてキャリア関連の講座でしなくてはいけないので、色々調整できるようになるものだと思います。

意外と僕の書類は競争力があるようで、書類段階で落ちることは他の会社含めて余りありませんでした。書類で落ちなさそうな会社にしか応募しなかっただけかもしれませんが。

 

②面接対策

内容は一次面接も二次面接も同じです。僕の対策は (Amazonの採用プロセスにガチで乗ろうと思ったら多くの人がすることだと思いますが)

  • Bezosの1997 Letter to Shareholderを読む。何度も読む必要ないと思いますが、Amazonの考え方の基礎を理解しろよと言われていると僕は思いました。
  • Amazon leadership principleを読み理解する。14のPrincipleがあるので、それらをすべて読み込み内容を理解。
  • 14のPrincipleに合わせたストーリーを準備。ここが一番時間もかかるし重要だと思います。面接の質問は基本的にすべてAmazonのPrincipleに沿った内容が聞かれます。14種類のストーリーを用意するのではなく、1つのストーリーで複数のPrincipleをカバーして問題ないですが、すべてカバーする必要があります。面接官はさらにそのストーリーについて深堀してくるので、45分もあっという間に過ぎますが、どのストーリー話そうかなーと考える暇はないです。

Amazon採用対策はマニュアルのようなもの作られており、MBAのAlumniやキャリアセンターに聞けばシェアしてもらえると思います。量はかなり多いので、全部細かく読んで対策するのは無理だと思いましたが…(それくらいこなせる人がAmazonに行くのかもしれない)。

また参考になるかはわかりませんが、YouTubeにもHow to pass Amazon interviewみたいな動画がたくさんあります。同じようなこと言っている動画が多いので、間違ってはいないんじゃないかなと思います。

 

 

総括

ざっくりこんな感じ。Amazonの採用プロセスで面接通過できると思っていなかったので、応募してみて良かったかなと思ってます。何が良かったのかわかりませんが、僕のFluencyゼロのSamurai EnglishでもAmazonの選考を進められるんだ、と確認できたことは良かったです。

Amazonの採用担当者は、採用のためにある程度の時間を割いてトレーニングを積んでいるとのことでした。Amazon Principleを理解し、それに準拠して質問、深堀、そして評価するプロセスがちゃんとしている感じは面接を受けていても、結果通知の速さからもなんとなく感じました。

今回用意したようなストーリーは、結果的に他社の選考での想定質問も余裕でカバーしている点も良かったです。準備は大変ですが。

給与は初年度EUR 100k (+賞与?) + Relocationコストと聞いた気がしますが、全く確実ではないです。

RSMの卒業生でAmazon勤務者に聞いた話では、1年以内に半分、2年以内に7割超が退職していくとのこと。倉庫勤務なので夜勤もあり、倉庫のスタッフはローカルの人間でMBAとウマが合わないケースがあったり、先輩Pathway manager (結局上位MBA卒が多い)によってはプレッシャーも強く、倉庫のプロセス改善等で結果を出せなければ評価もシビアにされるためとのことでした。周りの学生からは、MBA卒業して倉庫のマネージャーか…と言って応募しない人も多かったですが、そこは個人の好みかなと。個人的にはAmazonの倉庫なら面白そう、と思いました。

よくあるMBA採用と同じですが、異なるロケーションを数カ月~1年程度で転々とするプログラムなので、正直家族持ちにはきついし、今回通らなくて良かったかもとも思いました。そしてAmazon採用担当者がそういうメンタルの僕を弾いたのはさすがだなと思います。

今年は日本でもPathway Managerの採用があるようです(去年もあった?)。

 

今後のCFA試験の話

前回更新から半年近くたちましたが、今後のCFA試験について適当に。

早速ですが、CFA試験は撤退します。長期間頑張らなければいけない試験なのに試験日程が不透明でめんどくさくなったから。

今年夏頃までは、2020年12月試験を受けようかどうかと考えていました。そしてその場合の最速スケジュールは以下。(2021年以降はコンピュータベースになり試験回数も増えます)

2020年12月:CFAレベル1

2021年5月:CFAレベル2

2021年11月:CFAレベル3

 

しかし、COVID-19の影響もあり、2020年12月試験はそもそも開催されるのか、されたとして結構人が集まることになるが参加してよいのか、と思っていました。

結局、2020年12月試験は多くの国で試験が開催されないことに。僕が受ける予定だったロンドンも含まれています。欧米(アメリカ、フランス、ドイツなど)に加え、アジア(シンガポールなど)も含まれています。日本、中国、韓国などは含まれていないので開催するようですね(受験する方、頑張ってください!)。

www.cfainstitute.org

 

 

ということでコンピュータベース試験の話も少し。上述の通り、2021年からはすべてコンピュータベース試験となります。試験内容には大きな変化なさそうです。

www.cfainstitute.org

 

試験回数も増えて結果が出るのも早くなるので、レベル3合格までの受験期間も短くなるようです。2021年と2022年の予定スケジュールは以下の通り。(違いは下線部のみ)

- 2021年

レベル1:2月、5月、8月、11月 
レベル2:5月、8月 
レベル3:5月、11月

- 2022年

レベル1:2月、5月、8月、11月 
レベル2:2月、8月 
レベル3:5月、11月

 

そして上記とコロナ影響を踏まえて現状考えられる最速スケジュールは以下。

 

2021年2月:CFAレベル1

2021年11月:CFAレベル2

2022年5月:CFAレベル3

 

これも、ちゃんと予定通り開催されれば、という場合。ペーパーベースだと開催できなくてコンピュータベースなら問題なく開催できる理由もよくわからないので、僕の中での結論として撤退することは変わらないです。紙に直接複数人が触らない分リスク低い、とかじゃないですよね。ただ試験としては年間開催回数も増えて(受験者目線でも、CFA協会の収益的にも)いい感じになっているとは思います。

登録料 (USD 450)とか過去の受験料 (USD 950×1)がちょっともったいない気もしますが、まぁ良い勉強になったということで。

また気が向いたら受験再開するかもしれません。登録料は払わなくて良いし。どうしてもCFAがないとできない何かが出てくるようなことがないと再開はないかなぁと。